ぼくたちは習慣で,できている。
株式会社ワニブックス(2018/06/26)
佐々木典士
「1日5分で~ができるようになる」
とか
「仕事が出来る人の9割は~」
とか
書店に並ぶ最近の自己啓発本の
タイトルの既視感が凄くて
(というほど読んでませんが…)
読んでみたいなと思う本が
あまり無かったのですが,
この本のタイトルは
一味違う感じがして
手に取ってみました。
しかも後から分かったことですが,
筆者の佐々木典士さんは
1979年生まれの香川県出身!
急に親近感湧きました(笑)
必要なのは才能でも努力でもない
我々の業界的に例えると
「頭が良いから勉強できるんや」
「高高行っとる人はやっぱ違う」
みたいな先入観から一歩進むと
「高高行っとる人は
一部天才もおるかもやけど,
結構努力でカバーしとる人も多い」
となります。
ところが
「努力が続けられるのも才能の一つや。
やっぱり私にはムリ」
となり,まぁ結局
勉強しないことの口実を作って終わる
というオチになることも。
この本は,
そんなやる気のない人たちの
理論武装を見事に解除してくれる本です。
本の内容をまとめると
●才能は「与えられる」ものではなく,
努力を続けた後に「作られる」ものである。
●その努力は,習慣にしてしまえば継続できる。
●その習慣の方法は,学べるものである。
(本にそのまま書かれてあります)
著者は
早稲田大学教育学部出身ということで,
心理学や行動学などを学んだのでしょうか。
人間の心理や言動について
これまでに発表された文献や実験結果を用い,
様々な角度から
人間の行動についての考察を行っています。
もちろん著者の経験談なども交えて
文章は書かれていますが,
全体的にはとても客観性が高い印象を持ちました。
非常に読みやすいです。
自分を正しく知るのが大事
僕もまだ途中までしか
読めていないのですが,
面白いなと思うのは
人間が普段思い込んでいる先入観が
実はまったくのデタラメだったり,
因果関係が逆だったり
するということです。
例えば,
「意志が強い」
と周りに思われている人は
実はそもそも誘惑されていなかったり
ストレスを発散させるための行為の一部
(暴飲暴食やダラダラと過ごすことなど)
が,
余計に「意志力」を弱めてしまっていたり
やる気は,やる前には出なかったり
(↑これは薄々勘付いてはいたけど)
このような事実をしっかりと知った上で
理想の自分になるためには
どうすればよいか
そんなことがこの本には書かれています。
良い本だと思いました。